広報誌の“読まれる特集”を把握して紙面を改善

自治体・広報のモデルケース(想定)

自治体・広報のモデルケース

※ 以下は AnalogTag の使い方を示すモデルケース(想定)です。実在の企業・団体、実際の数値・実績ではありません。

議会で「広報誌、読まれているんですか」と聞かれて、広報担当が答えられたのは発行部数だけでした。21,000部を全戸に配っている。読まれたかどうかは、窓口に来た人の反応から推し量るしかありません。

翌月号から、特集ごとにQRを分けて紙面に載せました。あわせて、図書館・市役所ロビー・駅前の掲示ポスターにも別々のQRを付けています。(以下の数字はすべて説明のための例です)

同じ号なのに、特集で4倍違った

  • ごみ分別の変更(詳細ページ):412スキャン
  • 健診の申込(申込フォーム):268スキャン
  • 市民まつりの案内:95スキャン

合計775件。412 ÷ 775 = 53.2% が、ごみ分別の特集に集まっていました。全戸配布の21,000部で割ると 412 ÷ 21,000 = 1.96%、市民まつりは 95 ÷ 21,000 = 0.45% です。

関心が向くのは行事より、生活が変わる知らせのほうだった。次号では、制度変更を1面に、行事案内を中面に移しました。紙面の順番を「担当課の力関係」ではなく数字で決められたのは、この号がはじめてです。

掲示は駅前より図書館だった

  • 図書館の掲示板:61
  • 市役所1階ロビー:38
  • 駅前の掲示板:24

一番人通りが多い駅前が、一番低い。立ち止まってスマホを出せる場所かどうかが効いているようです。駅前は貼る高さと位置を変え、図書館は掲示枠を1枠増やしました。締め切りの過ぎた募集ポスターも、刷り直さずリンク先だけ次の案内に差し替えて貼り続けています。

読まれる時間に、二つの山がある

平日の10〜11時と、19〜21時。日中は在宅時間の長い層、夜は勤め世代です。同じ内容の告知でも、市の公式SNSに流すのは夜のほうが噛み合う、という判断材料になりました。

日別の推移にも癖があります。広報誌の配布は委託で、月初の2〜3日かけて各戸に入ります。だから反応も配布初日に一気に立つのではなく、3日ほどに分散して山ができました。「初日に伸びないから失敗」と早合点しなくて済んだのは、この形を知っていたからです。

住民の個人情報は集めていません

氏名・電話番号・端末固有IDは取得しません。読み取り時のIPアドレスも、そのままの形では保存せず、元に戻せないハッシュ値に変換して集計しています。誰がどの記事を読んだかは、市の側からも分かりません。読み取りの直後に出す任意のアンケートも匿名で、回答をスキップしても案内ページには進めます。

住民説明の場でも、この点を先に説明しています。「読まれ方を数えているだけで、あなたが誰かは見ていません」と言い切れる設計になっているかどうかは、自治体では機能の多さより先に問われます。

分からないことも、はっきりさせておく

スキャン数は読んだ人の数ではありません。QRが読み取られた回数で、同じ人が2回読めば2回数えます(ユニークの推定値も出ますが、あくまで推定です)。スマホを使わない世帯の反応はゼロとして記録されるので、紙面全体の到達率としては使えません。あくまで「同じ号の中で、どの記事に関心が向いたか」を比べる用途に限っています。

次号でやること

同じお知らせを1面と中面の両方に載せ、それぞれ別のQRを付けます。内容が同じなら、差は掲載位置だけ。位置で読み取りがどれだけ変わるかを1回測れば、以降の紙面設計の物差しになります。掲示ポスターは駅前の貼り位置だけを変え、QRはそのままにして前月と比較します。

あなたの紙広告でも、同じように反応を数字にできます。

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